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 HPS(ホスピタル・プレイ・スペシャリスト)

 HPS(ホスピタル・プレイ・スペシャリスト)は、イギリス生まれの専門職だ。小児医療チームの一員として、子どもたちに病院を好きになってもらえるように努めている。検査や治療に付き添ったり、治療器具の模型やパジャマ姿のぬいぐるみ、子どもたちにもわかるように作った冊子を使って、何のためにどんな治療をするのかを説明する。また、病院が少しでも居心地のよい空間になればと、病院の環境改善に努めている。
 子どもにとって入院や手術、治療は怖くて不安なもの。そんな小さな患者の緊張や不安を和らげる存在がHPSだ。イギリスでは小児患者10人につき1人のHPSがいるというが、日本にはイギリスで取得した人も含めてまだ200人弱しかいないという。
 同様にアメリカ発祥のCLS(チャイルド・ライフ・スペシャリスト)という資格もある。以前は、イギリスやアメリカへ行かなければ資格を取得することができず、費用や言葉の壁も高かった。
 2007年に文部科学省の委託を受け、静岡県立大学短期大学部でHPSの養成講座が誕生。日本でHPSの資格を取得することができるようになった。しかし、2019年現在も、HPSの資格取得ができるのは静岡県立短大のみという。
 小さな子どもに注射の必要性を理解させて「痛くないよ」ではなく、「痛いけど頑張ろう!」と勇気づける役を保護者だけでなく、専門職がしてくれることは病気の子どもを抱える保護者にとっても心強いことだろう。