過去のキーワード

あ行

アウトソーシング
アサーション
アディポネクチン
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
アドボカシー
アラフォー世代
アンメット・メディカル・ニーズ
イノベーション25
イクボス
医療ADR
医療・介護総合確保推進法
医療観光(メディカルツーリズム)
医療コンシェルジュ
医療におけるVRとAR
医療法人制度見直しに関する改正
インシビリティ(Incivility)
インフォデミック(Infodemic)
ウィキペディア
ウィークタイズ
ウィズ・エイジング
ウェルビーイング(well-being)
エイジテック(AgeTech)
エキマトペ
エスタブリッシュ医薬品(establish:確立された)
オミクロン株(新型コロナウイルスの変異株)
オレンジプラン

か行

カーボンオフセット
介護医療院
介護保険移行基準病棟と経過型介護療養型医療施設
改定 水防法・土砂災害防止法
カロリーリストリクション
患者申出療養(仮称)
がん診療連携拠点病院
希望出生率
キャッシュフロー
キャンサーボード
クラウド・コンピューティング
クリニカルインディケーター
クリニカルラダー
クリニクラウン
グリーフ(Grief)とグリーフケア(Grief care)
グリーンケミストリー
ケアファーム
ケアメン
減価償却・減価償却費
健康経営銘柄
健康経営優良法人認定制度
健康フロンティア戦略
公認心理師
高齢者専用賃貸住宅
コーチング
コードグリーン
コンピテンシー
コンプライアンス

さ行

災害医療のキーワード、CSCAとTTT
災害派遣精神医療チーム「DPAT」
在宅療養支援診療所
在留資格「特定技能」
サーチュイン 長寿遺伝子
里山資本主義
サブスクリプション「サブスク」
サブプライムローン問題
サルコペニア
ジェンダーフリー
事業継続計画(BCP)と事業継続マネジメント(BCM)
地震、雷、火事、親父
自炊
次世代医療基盤法
(医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律)

社会医療法人
#8000
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
10万人の命を救うキャンペーン(100K Lives Campaign)
情報セキュリティシステム
(ISO/IEC15408・27001)

賞味期限と消費期限
職場コンシェルジュ
女性医療
新医師臨床研修制度
シンギュラリティ
人口動態統計
人生100年時代
新素材
信用スコア
ストレスチェック制度
スパイクス
スマートコミュニティ
スリー・グッド・シングス(Three Good Things)
先制医療(preemptive medicine)
センテナリアン(centenarian)・百寿者
総額表示方式
ソーシャル・レコグニション
尊厳死法制化

た行

タイパ(タイムパフォーマンス)
ダイバーシティ経営
タスク・シフティング
ダブルバインド
地域包括支援センター
つながらない権利(The right to disconnect)
定昇とベア
データヘルス計画
デバイスラグ(device lag)
電子レセプト
独立行政法人

な行

ナース・プラクティショナー
二段階認証と二要素認証
2025年の崖
にも包括
ニューノーマル
任意後見制度
認知症本人大使(希望大使)
認知療法・認知行動療法
認定看護師制度
ノーマライゼーション
ノロウィルス

は行

バイオミミクリー
バイオメトリックス
パストラルケア
パーパス経営
ハビリテーション
パフォーマンス・デベロップメント
ハームリダクション(harm reduction:損害削減とか被害低減)
パラレルキャリア
ハルシネーション
ハーレムシェイク
パワーリハビリテーション
ピアサポート
ビアーズ基準
非営利ホールディングカンパニー型法人
光免疫療法(第5のがん治療法)
病院機能評価の新バージョン
病床種別届
フィッシュ!哲学
フィルターバブル
フェイスブック
フォーカスチャーティング
フォーミュラリー(Formulary)
フードテック(FoodTech)
フードファディズム&メディアリテラシー
フレイル
プレコンセプションケア
プレシジョン・メディシン
プレパンデミックワクチン
プレミアムフライデー
分子標的薬剤
ヘリコプターマネー
ヘルスケアポイント
ヘルスツーリズム
ヘルス・リテラシー(health literacy)
ペルソナ
ボディメカニクス
ホメオパシー
ホラクラシー型組織
ポリファーマシー
ホールディングカンパニー型の新型医療法人

ま行

マインドフルネス
マインドマップ
マグネットホスピタル
ミステイクとスリップ
メタバース
メタボリックシンドローム
メッセンジャーRNA
(mRNA)を使った遺伝子ワクチン

メディア・ユニバーサル・デザイン
メディカルモール
メディカルラリー
メルトダウン
モンスター・ペイシェント

や・ら・わ行

やさしい日本語
ヤングケアラー
ユマニチュード
夢の病院
ゆるブラック企業
リジェネラティブ
リバースモーゲージ
粒子線治療
レギュラトリーサイエンス
ロコモティブシンドローム
ロックダウン世代
ワークアウト
ワンピース世代 VS ガンダム世代

A~C行

ACT
ACTアクセラレーター
Ai(死亡時画像病理診断)
BLI(「より良い暮らし指標」OECD)
BSC(バランストスコアカード)
CCP マトリックス(重症度を考慮した評価手法)
CCRC
CDR(チャイルド・デス・レビュー)
CFS(慢性疲労症候群)
CHO(Chief Health Officer=健康管理最高責任者)
ChoosingWisely(チュージング・ワイズリー)
COPD「タバコ病」

D~F行

DESC法
DI(Diffusion Index)
DMAT
DNR「蘇生させないでください」
DRG/PPSとDPC
DX(Digital Transformation)
EAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)
EBM
EU ETS(European Union Emission Trading Scheme)(欧州連合域内排出量取引制度)
e-ラーニング
Femtech(フェムテック)
FinTech(フィンテック)
FIRE
FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)

G~I行

GLIM基準(Global Leadership Initiative on Malnutrition)
GNH(Gross National Happiness)
HACCP
HER-SYS(ハーシス)
HL7 FHIR
HPKI[保健医療福祉分野公開鍵基盤]
HPS(ホスピタル・プレイ・スペシャリスト)
HSR
ICタグ
ICF
ICT
ID-Link
iPSバンク
IPW(多職種連携)
IoT(Internet of Things)モノのインターネット
ISOについて

J~L行

JISX8341-3(JIS規格 高齢者・障害者等配慮設計指針)
Li-Fi(Light Fidelity,ライファイ)
LOHAS

M~O行

MaaS(Mobility as a Service 通称:マース)
MCI(軽度認知障害)
NBM
NGN
NIPT(Non-Invasive Prenatal genetic Testing 新型出生前診断)
NST
OCIT(岡山県クラスター対策班)

P~R行

P4P
Patient Experience(PX)
PFI
PFM
PHR (Personal Health Record)(パーソナル・ヘルス・レコード)
PONR
QRコード
RE100(Renewable Energy 100%)
RPA (Robotic Process Automation)
RRS (Rapid Response System)

S~U行

SDGs(持続可能な開発目標)
SITH-1 (シスワン)
Society 5.0 (超スマート社会)
SPD
SSL/TLS
SS-MIX(厚労省の電子的診療情報交換推進事業)
TED(テド:Technology Entertainment Design)
TPP「環太平洋戦略的経済連携協定」

V~X行

VPD (ワクチンで防ぐことのできる病気)
WHO (World Health Organization)
世界保健機関

Y~Z行

過去のキーワードはありません

キーワードTOP
病院協会TOP

 P4P(ピーフォーピー) 別名:ペイ・フォー・パフォーマンス
H20.4月号
 グーグルアドワーズ広告では、お金を払って広告の表示順位を買い取る。たくさんお金を払った人ほど良い場所に広告が表示される。そしてその広告がクリックされた回数に応じて、広告料を支払う。このような仕組みをP4Pと言う。

 現在、日本の医療では出来高払制と言われる制度が中心となっている。このような出来高払制は広告で言えば枠の買い切りと同じスタイルだ。医師が若手だろうが、ベテランだろうが、病院のスタッフが優秀だろうがそうでなかろうが、日本全国どこでも必ず同じだけの費用が発生するという仕組みである。
 それに対して医療の世界のP4Pはどのようなスタイルなのか。これは病院のパフォーマンスを数値化し、格付けするものだ。そして優秀な病院は費用を割り増しして請求することができるものである。色々な指標が考えられるが、たとえば平均在院日数が少ないことや、死亡率が低いことなどがわかりやすい。
 特定の手術をたくさんやっている病院は、その手術について普通よりも高い費用を徴収できるという制度もある。「手術の施設基準」と言われているものだ。これは特定の手術について結果を測定して手術の診療報酬を積み増すもので、それを病院全体に波及させたものが医療のP4Pであると言える。

 医療のP4Pを優秀な病院が値上げできるようになる制度、と考えると色々な問題が予想される。病院側としては、診療報酬をより多く受け取るという誘因が働いて治療成績を向上させようとするプラスの面がある。
 一方で現実的には考えにくいことだが、難しい症例を扱いたくないので転院させてしまうことや、完治していないのに早めに病院から退院させてしまうことも考えられる。


 Patient Experience(PX)
R2.9月号
 「患者(住民)が、ケアプロセスの中で経験する事象」と定義することができます。PXは患者中心性(patient-centeredness)を評価する手法のひとつです。患者中心性は医療の質の構成要素として重要な概念であり、患者の価値観・ニーズ・意向を尊重した医療の提供を意味します。
 以前は、“患者の満足度”(Patient Satisfaction)で医療の質を測定し「とても満足している」「満足している」「満足していない」といった評価軸でのデータ収集がされていました。その結果からは具体的な改善策は出てきませんでした。なぜなら、「何に対して満足したのか」という視点が見えてこないからです。 より具体的で質改善につながるデータとして活用するために、PXが評価法として広がっていきました。PXは、受療中に遭遇した具体的事象、例えば、ナースコールを押してから実際に看護師が来るまでどのくらい待ちましたか?「すぐに・1-2分・3-5分・対応してもらえなかった」などを訊ねることで客観的な質評価データを得ることができ、 質向上のための具体的な課題の発見、多施設との比較、経時的な質の変化の把握を可能にする方法として、様々な分野で利用されるようになりました。


 PFI
H16.5月号
 「PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法です。

 民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供できる事業について、PFI手法で実施されています。 我が国では、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)が平成11年7月に制定され、平成12年3月にPFIの理念とその実現のための方法を示す「基本方針」が、民間資金等活用事業推進委員会(PFI推進委員会)の議を経て、内閣総理大臣によって策定され、PFI事業の枠組みが設けられました。

 英国など海外では、既にPFI方式による公共サービスの提供が実施されており、有料橋、鉄道、病院、学校などの公共施設等の整備等、再開発などの分野で成果を収めています。

 近県では、高知県立中央病院と高知市立市民病院が統合された高知医療センターが、この手法を用いて構築中と聞きます。


 PFM(ペーシェント・フロー・マネジメント)
H26.10月号
 PFMは、看護部主導で中央病床管理を行うシステムであり、病床の効率的な運用を図り、患者の流れがスムーズになるとして注目されている。 入院前から患者が安心して医療を受けられるよう、一人ひとりの状況を身体的、社会的、精神的背景からしっかりと把握し、入院中はもちろん退院後も含めた一貫した支援を管理するシステムである。病院内のつながりはもちろん、地域との連携で、切れ目ない医療の提供を目指している。
  ポイントは、入院前に可能な限り情報を得て、入院中に予測される退院阻害因子を洗い出し、事前に対策を立て対処していくこと。 入院中も退院後の生活を視野に入れた生活指導を行い、患者も参加して退院・転院への調整をしていく患者中心のチーム医療を行い、患者の流れをマネジメントしようとするものである。そのために、患者を丸ごととらえる看護師がチーム医療の要となり、多職種とつながり、豊かな対人関係能力と、調整力でチームのコーディネーターとしての役割を発揮していくものである。 このためには、経営感覚を持ち、優れたリーダーシップを有する有能な看護師が必要である。こうした看護師が入退院コーディネーターとなることで、医師・看護師の意識が変化し、医療ソーシャルワーカー等に丸投げだった退院調整に多くの医師・看護師が参加するようになるという。


 PHR (Personal Health Record)(パーソナル・ヘルス・レコード)
R1.10月号
 患者の医療・介護・健診データを収集し、一元的に保存する仕組み。
 個人の健康に関する情報を1カ所に集め、本人が自由にアクセスでき、それらの情報を用いて健康増進や生活改善につなげていけるというもの。
 超高齢化社会に突入した我が国では、社会保障費の増大や生産年齢人口の減少など、多くの課題に直面している。その課題の解決方法の一つとして、健康を維持・増進させ、健康長寿社会を実現することが有効であると考えられている。 また、ICTの活用で地域の医療機関や介護事業者のネットワークを進め、個人のPHRを本人に還元し、本人の意思に基づくデータ管理・流通・活用を可能とし、本人の望む様々なサービスが受けられる環境を実現できれば、医療・介護・健康サービスの質の向上にもつながる。
 PHRを活用し、サービスを受けることで、本人がメリットを実感することが出来るのではないかと考えられている。
 厚生労働省は「医療データなどの解析基盤に関する有識者会議」をこの秋から立ち上げるなど、マイナンバーカードを保険証として使うことなどとセットにPHRの活用を進めようとしている。膨大なデータを確実に管理・運営するための仕組みをどうつくるかや、識者の中には、個人に全てのデータを管理してもらうことをすすめている方もおられる。


 PONR(Problem Oriented Nursing Record)
H17.9月号
PONRは、POS(Problem Oriented System・・・問題志向型システム)の展開に沿った看護記録である。

 1968年アメリカの医師ローレンス・L・ウィードにより開発されたPOSは、医学分野で考えられた診療録のシステムであり、一定の形式を用い、患者の問題を明確にとらえ、問題解決を論理的に進める記録の仕組みである。そして、その方法で記載された医療記録がPOMR(Problem Oriented Medical Record・・・問題志向型診療記録)であり、PONRは、問題志向型看護記録と呼ばれている。

PONRを構成する要素は、
 ①データベース(基礎データ)
 ②プロブレムリスト(問題リスト)
 ③イニシャルプラン(初期計画)
 ④プログレスノート(経過記録)
 ⑤サマリー(要約)
 ⑥オーディット(監査)

 の6つである。

プロブレムは、POS(問題志向システム)にとって、最も重要な要素である。適切なプロブレム(問題)の抽出がPONRに基づく看護実践の展開に大きく影響するため、抽出には、訓練された思考技法が必要である。現在日本における診療記録は、問題志向型記録が標準的になったが、共有面で課題が多い。


 QRコード
H19.7月号
 QRコ-ド、最近見かけるようになりました。

 QRは Quick Responseの略です。簡単に言ってしまえば携帯電話で読むバーコードです。 従来のバ-コ-ドは1方向だけに情報をもっていますが、縦横2方向に情報を持つ“2次元コード”の一種です。NTTドコモ、au、ボーダフォンの携帯電話で読み込みが可能です。

 使い方は、カメラが付いていて、バ-コ-ド読み取りの機能がある携帯電話でQRコ-ドを撮影、読み込みが済むとデ-タ-が変換されて表示されます。URLなら、それをクリックしてWEBにアクセスできます。 またメ-ルアドレスなら、メ-ルの宛先として指定できます。いちいち長ったらしいアドレスを入力する必要がないので大変便利です。 使い道は、名刺やカタログ、病院案内などにこのコ-ドを印刷してみてはいかがでしょうか。後は、使い方を考えれば、これからビジネス展開されて大もうけできるかも。

 QRコ-ドを作るにはQRWindowというフリーソフトがあります。


 RE100(Renewable Energy 100%)
R2.5月号
 企業が事業活動に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギー(太陽光・水力・風力・地熱・バイオマスなど)で賄うことを目標とした取り組みで「Renewable Energy 100%」の頭文字からRE100と名付けられた。
 RE100はイギリスを拠点に活動する国際環境NGO ザ・クライメント・グループが、IKEAからの提案などをもとに内容を検討し、2014年に創設した。2020年2月7日現在、世界223社、日本企業31社が加盟している。 ザ・クライメント・グループはニューヨークとニューデリーにも活動拠点を置き、独自の広報活動で気候変動対策に取り組んでいる。
 参加のための最低条件は、国連が2050年までに二酸化炭素を実質ゼロにするよう呼び掛けているのと同様、「2050年までに自社の使用電力を100%再生可能エネルギーにする」と「年間2500ポンド支払う」ことである。
 加盟社は、事業活動において使用するエネルギーについて、100%再生可能エネルギーへの転換期限を設けて、目標達成計画を立て、事務局の承認を得なければならない。日本企業で初めて参加したのは、2017年4月のリコーである。
 日本の電力事情を資源エネルギー庁の2019年6月のデータでみると、火力発電77.7%、水力発電12.1%、原子力発電7.5%、新エネルギー(太陽光・風力・地熱・バイオマスなど)5%となっている。石炭などは有限な資源であり、 使い続ければ将来枯渇のリスクがあり、これらの発電では、二酸化炭素の排出も問題である。RE100は、再生可能エネルギーだけで事業運営を行うことで、低炭素社会を実現しようとしており、地球環境に優しいプロジェクトといわれている。


 RPA (Robotic Process Automation)
H31.3月号
 RPAとは、ロボットによる業務自動化の取り組みを表す。人間の知能をコンピューター上で再現しようとするAIや、AIが反復によって学ぶ「機械学習」といった技術を用いて業務の代行を担う。人間が行う業務の処理手順を操作画面上から登録しておくだけで、さまざまなアプリケーションを横断して処理することができる。
 RPAの強みは・辞めない・働き続ける・変化に強く、同じ間違いを繰り返さない。人の手による作業より遥かに正確で、見落としがないことが忘れてはならないポイントである。
 RPAが得意とするのは、ある程度の手順が決まっている、いわゆる「定型作業」であるが、その柔軟性と適応力は高く、状況に応じてカスタマイズできるため、幅広い業務に導入できる可能性がある。
 医療現場における働き方改革の方向性を考える際に、業務負担軽減に向けた取組みが必要である。医師は本来の診療行為以外の事務作業に勤務時間の一定割合を費やしている。電子カルテ等の医療システムが導入されているが、院内の相互連携していない複数システムを医療職・事務職の手入力や目視による転記作業によって、複数システムを人力でつないでいる現状も多く見受けられる。
 この課題解決に向け、複数システムを一本化するための大規模投資は不可能であるとしても、職員の手作業を代替するRPAの導入によって、事務作業を効率化・省力化していく余地は十分にあると考えられている。


 RRS (Rapid Response System)
H27.5月号
 心停止した患者の70%は、実は心停止前の8時間以内に呼吸器症状の増悪があったとか、意識レベルの低下、意識消失、低酸素、低血圧、頻呼吸などの異常は、死亡率の増加と相関があったという論文があるという。 そういう予兆をいち早く発見して、患者のベッドサイドなど必要なところに集中治療専門チームが出向くシステムがRRS(Rapid Response System)である。医師に頼るだけでなく、看護師、臨床工学技士、理学療法士などの救急スタッフを中心としたチームRRT(Rapid Response Team) が多く、医師も加わったMET (Medical Emergency Team)と呼ばれるものもある。
  RRSの目的は、重症化する前にその徴候をいち早く発見し、気軽に相談できるシステムをつくり、多職種が介入することで、予後を改善することである。実施する処置には制限があるが、主治医と連絡を取りながら酸素投与や気管吸引など基本的な処置を行いつつ、集中治療室への入室の必要性などに関して評価を行う。
  病院内での患者の急変を発見した際に医師等を招集する「スタットコール」「コードブルー」などと呼ばれる緊急放送を行っている医療機関は多いが、心停止後の救命率は高くない。さらに早い段階でその予兆を発見し、対応できるRRSが多くの医療機関に普及すれば、患者の予後はより良くなると期待できる。