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インシビリティ(Incivility)
昨今、ハラスメントへの意識は高まってきました。2020年にはパワハラ防止法が適用され、2022年には中小企業にも防止措置が義務付けられました。一方、「ハラスメント未満」とも言えるようなインシビリティは認知度の低さからあまり問題視されておらず、グレーゾーンとなっている状態です。
行為者の意図が曖昧であることがインシビリティの特徴。そのため、行為者は「傷つける意図はなかった」「自覚なくやっている」ということがあります。また、インシビリティに当たる行為を受けた人も、他者に対してインシビリティをはたらく傾向があるといいます。「自分も同じような振る舞いをしても許されるだろう」とインシビリティを繰り返し、職場環境の悪化や退職者が出る、という負のスパイラルに陥ってしまうのです。
インシビリティに当たる行為の一つひとつは些細なことと見過ごされがちですが、その影響は決して軽視できるものではありません。健全な職場環境をつくるため、ハラスメントと同様、企業は対策を講じる必要があります。