平成22年度 県外病院合同見学 2日目


医療法人 社団愛友会   津田沼中央総合病院
[病院概要]
所在地 千葉県習志野市谷津1-9-17
開設 1979年12月
院長 西田勝則 氏
病床数 300床(一般200床・障害者病棟50床・回復期リハ病棟50床)
診療科目 外科・内科・循環器科等20科
職員数 562名
理念 安全と信頼に基づき地域医療に貢献します
 津田沼中央総合病院は急性期医療、回復期リハビリテーション、在宅医療まで総合的に提供することで、地域医療に貢献し、「21世紀型病院」を目指している病院である。

 昨年、開設より30年を迎えたと同時に完成した建物で、入り口を入ると、吹き抜けの外来待合室、水色の壁紙の受付があり、ホテルのような構えで広い居室や廊下、リハビリテーション室などハード面の充実が印象的であった。ソフト面では、患者様から「病院はきれいになっても、中身は同じなんですね」と当初はよく言われたようだ。その反省から、特に接遇面の研修会を実施し、現在ではそのような声は聞かれないとのことであった。

 病院の特徴として、急性期から回復期の治療を中心に行い、在宅復帰後も必要に応じて訪問診療・訪問看護にて対応できる体制があり、理念にあるとおり地域医療に主眼を置いている。
また、昨年オープンした回復期リハビリ病棟は今年度より365日体制となり、早期の在宅復帰・社会復帰を目指している。これらの方針は習志野市、周辺地域の人口の高齢化率、基幹病院との兼ね合いなどを基に、地域に必要とされる医療サービスの提供を目指して決められた。


 今後の習志野市の開発により、人口1万人規模の増加が見込まれていることから、急性期の充実を図るべく、医師・看護師を中心としたマンパワーの増員や、高齢化にも対応できるよう訪問部門の拡大を視野に入れている。増床することが困難なため、平均在院日数の短縮等で、回転率をあげて対応していくとのことであった。教育面においては、より充実させ、質の向上を図るための教育制度が必要であり、今後の展開に向けて検討されている。




   






 運営面においては、26の急性期病院と、17の施設を有する上尾中央医科グループのスケールメリットを活かしている。本部機能が充実しているため、弱点補強や人的支援、スピーディな情報伝達等により、病院のあるべき方向性を明確にできるとのことであった。また、昨年の新棟建築の際にも、患者様がゆったり利用できるような配慮や、IT化によるスムーズな呼び出し・会計システム、ナースステーションをスタッフステーションと位置づけたチームアプローチの推進等を考慮した病院を作ることができたとのことであった。

 今回の見学では、医療界に求められているニーズに応え、今後の変化にも対応していける21世紀型病院を目指し、患者様・職員に愛し愛される病院となるために、ハード面・ソフト面両方から取り組んでいる病院経営管理について学ぶことができた。

 
(佐藤病院 リハビリマネジャー 石光靖史)

  
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