平成25年度
    県外病院合同見学
  

 ― 長野県内の病院と
    関連施設を見学 ―

 7月25日(木)26日(金)の2日間にわたり、長野県にある佐久総合病院の見学を行った。参加者は、16病院24名と事務局2名の総勢26名であった。
  毎年、複数の病院を訪問して、それぞれの病院の取り組みを見聞し勉強させていただいているが、今年度は、佐久総合病院とその関連施設に絞り訪問した。
  佐久総合病院は、JA長野厚生連が運営する高度専門医療と地域密着医療を担う長野県東部地域の基幹病院である。今回の見学目的は、病院とその関連施設で実践している地域のニーズに応えた佐久総合病院版地域包括ケアの姿と、それを支える訪問診療・訪問看護を中心とする地域医療支援部門の取り組み状況及び、同病院が目指している地域医療構想を視察することである。地域医療構想とは、現病院の病床を分割し、2つの病院に再構築する計画である。急性期医療に特化した「佐久医療センター」を他所に新しく開設し、現病院は、現在地で慢性疾患・在宅医療・健康づくりを担う地域密着の病院へ変わる。分割に至った経緯と今後の展開についてご教示いただいた。

 

今回の日程は、次のとおり。

【第1日目】

羽田より陸路、佐久総合病院へ到着。病院にて関係者に挨拶の後、
1.「佐久総合病院の概要」の説明
     佐久総合病院 伊澤  敏 統括院長
佐久総合病院小海分院へ移動。
2.「佐久総合病院の地域ケア活動について」訪問診療の現場・現況説明
     附属小海診療所 北澤 彰浩 所長
3.説明後、小海分院の施設見学
4.老人保健施設こうみへバスで移動。途中、JR小海駅に隣接する小海診療所を車窓から見学
5.老健施設こうみの施設見学
  1日目の予定を終了し、宿泊ホテルにて夕食懇親会。伊澤統括院長、北澤診療所長、飯島病院事務長もご参加いただいた。

【第2日目】

1.「来年3月開院予定の佐久医療センターについて」の説明
     佐久総合病院 渡辺 仁 診療部長(新センター長)
2.佐久総合病院の施設見学
3.「病院運営の考え方」について意見交換
     伊澤統括院長、飯島事務長参加
  佐久総合病院での予定を終了した後、来年開院が予定されている「佐久医療センター」の建築現場へバスで移動、車窓から見学した。外観はほぼ完成しており、施工会社の担当者から説明を受けた。広大な敷地をひと回りし、帰途に就いた。
 
  今回の病院見学は、前述のとおり佐久総合病院と関連施設の見学であった。本院と診療所、介護施設等の関連事業所が一体となり、内外と連携を取りながら地域住民を守り、街づくりに貢献する姿を実感することができ、非常に有意義な2日間だった。
  また、同病院は、開設以来、永く院長として病院を育ててこられた若月俊一先生の精神を今もそのまま受け継ぎ実践されている。1人のリーダーの人間性、理念が、人や組織、地域までも成長させる実例を見ることができ感銘を受けた。全体を通して、病院職員が家族、地域全体が家族との強い思いを感じた。

(総合病院落合病院 事務局長 安東正典)