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- 県外病院合同見学 2019大阪・兵庫
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宗教法人 在日本南プレスビテリアンミッション
淀川キリスト教病院
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所在地
大阪市東淀川区柴島1丁目7番50号
理事長
石田 武 氏
院 長
渡辺 直也 氏
病床数
581床(DPC540床) 34科
1955年に米国長老教会の献金を基として、初代院長の故フランク・A・ブラウンにより、当時大阪市内で最も医療機関の少なかった地に設立された。
救急救命医療、周産期医療、総合がん診療、脳・心臓・血管診療、ホスピス・緩和医療を中心に基本方針がある。
まず、院長の渡辺医師から病院の概要と地域包括ケアシステムの中で「全人医療」の具現化を目指した様々な取り組みについて説明があった。
淀川キリスト教病院には急性期病床、ホスピス、こどもホスピス、健康管理増進センターを構え、同じグループに在宅復帰超強化型老健施設がある。
また、「かんご庵」というコミュニティホスピス(ホスピス型賃貸住宅)は医療対応型高齢者住宅として、
淀川キリスト教病院が急性期病院としてバックアップし、淀キリ訪問看護ステーションとも連携できている地域包括ケアシステムの紹介もあった。
病院の構造は、9階までの吹き抜けのチャペルを中心に外来や病棟が造られ、病棟の4階から9階の特室はチャペルが見下ろせる。みんなで考えることを大切にしており、チャペルでは毎朝朝礼を行い、理念である「全人医療」に基づく日々のスタッフへの周知が行われ、この文化が日本初の取り組みにつながっているとのことであった。その日本初の取り組みとは、「医療ソーシャルワーカー」「血液型不適合児に対する交換輸血」「病院ボランティア」「ホスピスプログラム(OCDP)」「医療型こどもホスピス」「病棟薬剤師」「申請時診療相互援助システム(NMCS)」「全科統一のカルテ」「全館冷暖房」などである。
1階の地域医療連携センターでは地域連携の前方連携と医事課、ベッドコントロールセンターが同じフロアになっていた。ベッドの使用状況の表が作られ、空床を赤で表示、病棟ごとの稼働率の表示、長期入院患者数や稼働目標値と累計など一目でわかる掲示を活用していた。その表示を使って事務員2名と副看護部長がベッドコントロールを行っているとのことであった。朝8:30からの朝礼前に全課長がこのコントロールセンターに集まり、スタッフの欠員や応援要請、入院の受け入れ可能状況など相談するためスムーズな運営につながっているとのことであった。また、予防保健事業として健康管理増進センターを運営しており、年間24,000名(90名/日)程度の受け入れを行っている。患者は県外からも多く、梅田近辺のホテルに泊まり検診に来ていただく仕組みを構築されていた。
病棟の見学では、ホスピスの病棟を訪問した。病棟につくとピアノの音色が流れ、ちょうど催しの最中であった。数名の患者と家族が病棟の会場にベッドのまま出てきていた。毎日ボランティア(登録制)や牧師(チャプレン)による催しが開催されるなど、患者の生活環境が整えられていた。小児のホスピスは14床あり、患者は425名が登録されていた。
小児がんの治療は医療保険の適応、レスパイトは障害福祉サービスになり、薬剤など基本は持参になるので確認などは大変であるとのことであった。診療の加算の区別が必要であり、小児科とは区別されて運営されていた。大人のホスピスの病棟では病床数27床、看護師数23名、医師5名、在院日数18.8日であった。
訪問看護ステーション、ケアプランセンターやコミュニティホスピスなどが、急性期病院である淀川キリスト教病院を拠点に広がっている。病院としての地域での役割を考え、病病・病診連携、在宅医療推進の取り組みを、医師会や行政を巻き込み、地域包括ケアへ向けた地域づくりを先駆的に進めており非常に参考になった。
病院の構造は、9階までの吹き抜けのチャペルを中心に外来や病棟が造られ、病棟の4階から9階の特室はチャペルが見下ろせる。みんなで考えることを大切にしており、チャペルでは毎朝朝礼を行い、理念である「全人医療」に基づく日々のスタッフへの周知が行われ、この文化が日本初の取り組みにつながっているとのことであった。その日本初の取り組みとは、「医療ソーシャルワーカー」「血液型不適合児に対する交換輸血」「病院ボランティア」「ホスピスプログラム(OCDP)」「医療型こどもホスピス」「病棟薬剤師」「申請時診療相互援助システム(NMCS)」「全科統一のカルテ」「全館冷暖房」などである。
1階の地域医療連携センターでは地域連携の前方連携と医事課、ベッドコントロールセンターが同じフロアになっていた。ベッドの使用状況の表が作られ、空床を赤で表示、病棟ごとの稼働率の表示、長期入院患者数や稼働目標値と累計など一目でわかる掲示を活用していた。その表示を使って事務員2名と副看護部長がベッドコントロールを行っているとのことであった。朝8:30からの朝礼前に全課長がこのコントロールセンターに集まり、スタッフの欠員や応援要請、入院の受け入れ可能状況など相談するためスムーズな運営につながっているとのことであった。また、予防保健事業として健康管理増進センターを運営しており、年間24,000名(90名/日)程度の受け入れを行っている。患者は県外からも多く、梅田近辺のホテルに泊まり検診に来ていただく仕組みを構築されていた。
病棟の見学では、ホスピスの病棟を訪問した。病棟につくとピアノの音色が流れ、ちょうど催しの最中であった。数名の患者と家族が病棟の会場にベッドのまま出てきていた。毎日ボランティア(登録制)や牧師(チャプレン)による催しが開催されるなど、患者の生活環境が整えられていた。小児のホスピスは14床あり、患者は425名が登録されていた。
小児がんの治療は医療保険の適応、レスパイトは障害福祉サービスになり、薬剤など基本は持参になるので確認などは大変であるとのことであった。診療の加算の区別が必要であり、小児科とは区別されて運営されていた。大人のホスピスの病棟では病床数27床、看護師数23名、医師5名、在院日数18.8日であった。
訪問看護ステーション、ケアプランセンターやコミュニティホスピスなどが、急性期病院である淀川キリスト教病院を拠点に広がっている。病院としての地域での役割を考え、病病・病診連携、在宅医療推進の取り組みを、医師会や行政を巻き込み、地域包括ケアへ向けた地域づくりを先駆的に進めており非常に参考になった。
(倉敷中央病院 業務担当看護師長 山本礼子)