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- 県外病院合同見学 2008熊本
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平成20年度 県外病院合同見学 |
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熊本済生会病院
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済生会熊本病院。今や全国区となりつつあるこの病院の見学会に参加し、その特徴の概要を報告させていただく。 平成19年にオープンした外来治療センター内にある会議室で須古院長、副島副院長、宮川事務長代行、成松地域連携室長、甲斐人事室長から済生会熊本病院の実績と現状をご説明いただいた。 その内容は、済生会熊本病院が掲げる基本方針に見事に集約されている。 この病院の基本方針は、 ①救急医療-専門医療チームが24時間迅速に対応します- ②高度医療-臓器別専門診療体制で最新、最良の医療を提供します- ③地域医療と予防医学-患者主体の連携医療を行い、地域医療を支援し、 健康増進を目指します- ④医療人の育成-医療の知識と技術を高めるための環境を整え、地域に必要とされる 医療人育成に力を入れます- である。 救急医療については、『断らない救急』を掲げ、モービルCCUを始め、ヘリポートなどを完備、CCU・HCUなど重症度の高い患者に対応できる体制を擁していることからも救急医療への力の入れようがわかる。それは、100床あたりの救急搬送入院件数で比較すると全国1位という実績にも表れている。 次に高度医療についてであるが、診療体制は臓器別センター制を導入しており、多角的な視点から最善の治療を行う体制が整備されている。チーム医療を掲げる以上、患者にとってベストな環境を整えたいという須古院長の思いが感じられる。また、副島副院長を中心とするTQMセンターは、クリニカルパス・NST・褥瘡・医療安全・感染管理等の各業務及び各種委員会情報の整理や議案の作成により、横断的に統括管理をしている。そこには「医療の質の最も重要な要素は、治療成績である」という強い信念があり、結果として平均在院日数11.1日という実績を残している。とかく縦割り体制による弊害に陥りがちな一般の病院とは一線を画していることは明らかである。 最後に医療人の育成についてであるが、これは、須古院長の言葉をお借りすれば、「地域に必要とされる医療人の育成」をその理念としている。そのために院内にはクリニカルトレーニングルームを設置し、研修医や看護師等の人材育成に活用するだけでなく、地域の医療機関からのコメディカルも含めた人材育成の要望にも応えている。こうした活動も地域連携をより強固にしている一因であろう。あらゆる場面において病院経営に理念がしっかりと反映されていると感じられた。 済生会熊本病院の見学から多くの関係者が刺激を受けた。また、見学会だけではわからない数多くの努力をしていることが推察された。 (岡山済生会総合病院 医事1課係長 白神大輔) |