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- 県外病院合同見学 2010埼玉・千葉
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平成22年度 県外病院合同見学 1日目 |
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上尾総合中央病院は、埼玉県の中東部に位置する上尾市にあり、さいたま市以北のJR高崎線沿線を中心とした約60万人を医療圏とする。その理念は「愛し愛される病院」で、急性期を中心とし、近隣にライバル病院はない、と言い切るから凄い。設置者は医療法人社団愛友会で、上尾中央医科グループ(AMG)として26病院 6,059床、介護老人保健施設16施設 2,330床、その他特別養護老人ホーム、看護学校、医療専門学校、臨床検査研究所などを運営し、総職員数11,736名を擁する巨大医療福祉グループである。 この巨大グループの中でも今回訪問した上尾総合中央病院はグループ発祥の病院で、昭和39年に上尾市立病院を引き継ぎ11床で始まり、現在もそのリーダーとしての地位を維持している。我々一行を徳永院長を始め多くの職員の皆様が迎えて下さり、あらかじめ届けていた質問事項に対する答えを中心に作成したスライドを用いて、徳永院長自ら終始丁寧にまた熱く語っていただいた。 |
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質問事項は、①病院におけるマネジメントの仕組みや工夫点及び我々へのアドバイス等 ②急性期病院としての努力、今後のレベルアップや課題等 ③投資総額の決定や配分方法等 ④院内各種委員会等の運用等 の4項目であったが、①④を中心に各方面から現状を詳しく説明いただいた。
①②④に対しては「使い続けたキーワード」に答えがあった。すなわち、(ア)情報の共有化 (イ)文書管理 (ウ)目標管理 (エ)内部監査 (オ)ソフトローとハードロー (カ)組織図 (キ)病院ガバナンス である。「ソフトロー」とは「法的拘束力は持たないが、当事者の行動・実践に大きな影響を与えている規範」と定義し、「組織としての意思を具現化したものがソフトローであり、個人はそれを理解しまたそれなくしては動けない。院内ソフトローを遵守する限り法令等のハードローに抵触することはあり得ない」と言い切った。徹底してソフトローを重視し、マネジメントのキーとして(ア)、(イ)、(オ)すなわち全ての業務を文書登録し、それを徹底して管理している。また、院内各種委員会はこのソフトローを整備する組織として位置づけられている。 (ウ)、(エ)としては、部門毎に目標設定を行うとともに各部門の若手職員からなる監査チームが内部監査を実施し、このときばかりは若手職員も遠慮なく院長を始めとする幹部職員へ質問をぶつけ、幹部も真面目に冷や汗をかきながら対応しているとのことであった。 増改築を繰り返し、現在も新病棟建設計画が進行中であることから病院内部の見学はかなわなかったが、病院経営というと収入の確保と支出の抑制しか浮かんでこない私には、そんなことを超越した視点で病院を引っ張る手法に、ただただカルチャーショックを受けて帰岡した次第である。 (岡山赤十字病院 事務部長 野田裕) |
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