佐久医療センター


写真:建設中の佐久医療センター

開 院
  平成26年3月1日
建設敷地
 長野県佐久市中込西大堰手前
            3400番28
病 床 数
  450床
(救命救急病棟20床・ハイケア病床42床・一般388床)
敷地面積 13万平方メートル
建物面積 46,300平方メートル
総事業費 225億円
地域医療支援病院
  

 佐久総合病院から北へ7kmの所に2014年3月1日に開院する佐久医療センターについて、佐久総合病院診療部長 渡辺 仁先生から説明があった。
①佐久医療センター開設までの経過
 佐久総合病院が古くなり、1996年から再構築に向けた検討が始められた。「病院を核とした街づくり」構想から、「長期構想策定プロジェクト」「基本理念と行動目標の改訂」「地域づくりへの貢献」「メディコ・ポリスの実現(医療福祉都市)」へと検討されてきた。構想を実現していくためには、駐車場不足や高層化の困難等により現地での再構築は難しいと判断し、救急医療と地域医療の分割再構築の方向に転換した。そのために必要な土地として2005年8月、ツガミ工場跡地約4万坪を購入、2009年2月の知事裁定による県・市・厚生連三者合意を経て、2011年12月佐久医療センター起工式が執り行われた。
②佐久医療センターの概要
 原点:佐久病院らしさ「いつでも、どこでも、誰でも必要なときに必要な医療サービスが受けられる」
 分割再構築が目指すもの:病院完結型医療から、地域完結型医療へ
 柱となる4つの診療機能は、救命救急医療機能、脳卒中・循環器病センター機能、がん診療センター機能、周産期母子医療センター機能である。救命救急医療機能は、東信地域における救急最後の砦として、24時間365日組織横断的体制で対応する。脳卒中センター・循環器病センターは、外科治療および薬物・カテーテル治療を含めた内科治療を速やかに安全に実施し、リハビリテーションや栄養部門等との連携による総合的なチーム医療を実施する。がん診療センター機能は、地域がん診療連携拠点病院として、腫瘍内科・内科・外科・放射線科・緩和ケアなどの医療チームにより集学的治療を実施。通院治療センターを入院病棟1階に配置して、内科的がん治療病棟との連携をはかる。周産期母子医療センター機能は、ハイリスクの母子を24時間体制で受け入れ、妊産婦・胎児・新生児の管理・治療を産科・小児科等のチームで実施、NICUを運営し安全・安心なお産をめざす。その他、専門医療機能、災害拠点病院機能、地域医療支援機能、高機能診断センター、研修・教育機能、患者サポート機能、総合医療情報管理機能の充実をめざす。
③今後の課題
 佐久医療圏の高齢化率が年々上昇。南佐久地域は医療需要が減少し、佐久市及び軽井沢地域は医療需要が増加する。この傾向にどう対応していくかである、との説明があった。


(倉敷リハビリテーション病院 事務部長 江本 力)