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- 県外病院合同見学 2014鹿児島
- 昭南病院
医療法人 愛誠会
昭 南 病 院
- 所 在 地
- 鹿児島県曽於市大隅町下窪町1番地
- 理 事 長
- 徳留 稔 氏
- 院 長
- 朝戸 幹雄 氏
- 病 床 数
- 154床(一般 103床・療養 51床)
- 診療科目
- 内科、消化器科、循環器科、神経内科、外科、整形外科、リハビリテーション科等 計11診療科
- 見学目的
- 全員参加型経営について
- 地域医療の中で、医療・福祉経営のポジショニングについて
- 働きやすい職場づくりについて
そ お し
昭南病院は、鹿児島県の大隅半島の北部に位置する
曽於市
大隅町にある。主な産業は、畜産や畑作等の農業が中心である。人口は約4万人、高齢化率は約35%であり、少子高齢化が進む地域である。
平成22年にJHQC(日本版MB賞クオリティクラブ)から、病院経営の質向上及び成果を上げていることが評価され、「クラスA病院」として認証された病院である。
朝戸幹雄院長から、平成18年に院長に就任してからの全員参加型の病院経営改革について説明があった。病院全体の現状を把握し、情報の共有化・透明化を図り、今後の病院のビジョンについて本音で話し、本音で聞くことから実施した。病院全体の現状把握においては、ベットコントロール方法の見直しを行い、退院可能な患者はできるだけ在宅で診療するようにした。病床利用率は大幅に低下したが、医師や看護師の業務負担が軽減した結果、本来の業務に集中できサービスレベルが高まり、入院診療単価も大幅に上昇し、収入自体に変化はなかった。情報の共有化・透明化については病院の経営状態を全職員に公開するため、病院のイントラネットを整備した。職員、特に管理職に対しては従来のトップダウンの経営からの脱却を宣言し、自分で考えて行動するように促し、対話を通じて意識改革を行った。給与体系についても、頑張った人が報われるような制度設計を行った。導入に際しては現場から反発があったが、納得が得られるように丁寧に対話を重ねた。合わせて、決算賞与も導入した。朝戸院長の「改革を実行するには信念を曲げないことが大切。5年先、10年先を見つめて先頭に立つことが求められる」と語られた言葉が印象的であった。
職員のモチベーション向上に関してユニークな取組みを実施している。入職式に両親や恩師などからのメッセージや記念写真を流す。また、家族から送られた手紙を配属先の所属長が朗読する。実際の映像を見せていただいたが、涙と感動に溢れた入職式であった。企画・撮影・運営については自前で作製している。また、職員の誕生日にはサプライズ企画を用意し、職員全員でお祝いをする。このような取り組みに代表されるように、日々においても所属長が部下を気遣い、心配りし、コミュニケーションを大切する風土が根付いているように感じた。
地域完結ネットワーク作りにも積極的に取組んでいる。まず、自病院の専門分野を明らかにし、他医療機関の専門分野について理解する。患者さんの状態に応じて相互に紹介し、また、場合によって患者のみならず、医師・診療チームも病院間を移動する。曽於市全体の医療機関が緩やかな共同体を構築し、「競争」ではなく「共創」関係を目指している。
(倉敷リバーサイド病院 事務長 山下伸治)
平成22年にJHQC(日本版MB賞クオリティクラブ)から、病院経営の質向上及び成果を上げていることが評価され、「クラスA病院」として認証された病院である。
朝戸幹雄院長から、平成18年に院長に就任してからの全員参加型の病院経営改革について説明があった。病院全体の現状を把握し、情報の共有化・透明化を図り、今後の病院のビジョンについて本音で話し、本音で聞くことから実施した。病院全体の現状把握においては、ベットコントロール方法の見直しを行い、退院可能な患者はできるだけ在宅で診療するようにした。病床利用率は大幅に低下したが、医師や看護師の業務負担が軽減した結果、本来の業務に集中できサービスレベルが高まり、入院診療単価も大幅に上昇し、収入自体に変化はなかった。情報の共有化・透明化については病院の経営状態を全職員に公開するため、病院のイントラネットを整備した。職員、特に管理職に対しては従来のトップダウンの経営からの脱却を宣言し、自分で考えて行動するように促し、対話を通じて意識改革を行った。給与体系についても、頑張った人が報われるような制度設計を行った。導入に際しては現場から反発があったが、納得が得られるように丁寧に対話を重ねた。合わせて、決算賞与も導入した。朝戸院長の「改革を実行するには信念を曲げないことが大切。5年先、10年先を見つめて先頭に立つことが求められる」と語られた言葉が印象的であった。
職員のモチベーション向上に関してユニークな取組みを実施している。入職式に両親や恩師などからのメッセージや記念写真を流す。また、家族から送られた手紙を配属先の所属長が朗読する。実際の映像を見せていただいたが、涙と感動に溢れた入職式であった。企画・撮影・運営については自前で作製している。また、職員の誕生日にはサプライズ企画を用意し、職員全員でお祝いをする。このような取り組みに代表されるように、日々においても所属長が部下を気遣い、心配りし、コミュニケーションを大切する風土が根付いているように感じた。
地域完結ネットワーク作りにも積極的に取組んでいる。まず、自病院の専門分野を明らかにし、他医療機関の専門分野について理解する。患者さんの状態に応じて相互に紹介し、また、場合によって患者のみならず、医師・診療チームも病院間を移動する。曽於市全体の医療機関が緩やかな共同体を構築し、「競争」ではなく「共創」関係を目指している。
(倉敷リバーサイド病院 事務長 山下伸治)