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- 県外病院合同見学 2007福井
- 福岡内科クリニック
平成19年度 県外病院合同見学 | |||||||||||
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福岡内科クリニック
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入り口には駐車スペース25台分の広いスペースを有し、車椅子での通院も可能なこのクリニックは、連携に力を入れておられ(福井大学病院、県立病院および福井県済生会病院)、中でも院長のご出身である福井県済生会病院とは完璧なまでの連携パスを構築されている(比率90%以上)。 今回の見学では、案内された部屋のテーブルに各種のカルテが並べられ、その中でもひときわ目立つ表紙の「連携カルテ」についての説明と質疑応答がなされた。 この「連携カルテ」はクリニック受診の際に追加事項が記載され、連携先にて受診あるいは入院する際に患者が持っていく形となっている。なお、通常のカルテはそれぞれの病院で別途保管されている。 入院施設を持たないクリニックにおいて、こうした急性期病院との連携は大切であり、かつ、福井県済生会病院のようにFAX送付だけで相手方がすべて対応してくれる(申し込み30分以内で診療情報提供の発行がほぼ100%)という関係ができているのは、相手の地域連携室の強力なサポートもさることながら、時には催促し返事が1時間以内に来るように、と頻繁に連絡を欠かさない院長の丁寧なフォローや、人脈の強さも大きいと感じた。 ところで、連携における弱点の一つに救急車による緊急入院時にかかりつけ医への連絡が遅れることが上げられるが、ここでは、この場合にも病院間で連絡を密にしているとのことであった。 なお、以前は患者の希望する病院と異なるところへの紹介というのもあったが、最近では福井県済生会病院の入院日数が短縮されたこともあり、ほぼ満足いく連携となっているという。 患者が亡くなられたときに、院長がしばしばお通夜にも出かけられるという地域密接型のクリニック運営に当たってこの病病(病診)連携は、患者が直接入院先に尋ねられないことも相談を受けたり、クリニックから連携先の病院に患者の声を伝えたりと、患者満足充足の一助にもなっている。 今回の見学会の中では一番小さな規模の施設が、生き残るための工夫をしっかりとされていることに感銘を受けた参加者が多かったのではなかろうか。 (しげい病院 事務部長 辻 正男) |